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お茶コラム『朝茶はその日の難逃れ』 No.117

茶柱

茶柱

皆さん、こんにちは。店舗販売課の糟谷です。
 
先日TV番組で「茶柱の立つお茶」の特集を観ました。
湯を注げば必ず茶柱が立つようにと茎を加工したお茶があるのだそうです。
もともと合格祈願にと発案された商品のようですが、今は商談が上手くいくようにと、ビジネスの場でも多く利用されているとのことでした。
なるほど!上手いアイデア商品ですね。
 
昔から「茶柱が立つと縁起が良い」と言われます。
通常で茶柱が立つ状態は①茶碗に茎が入ること、
さらに②茎にお湯が浸透していく沈み掛けの途中段階の数秒~数分間しかありません。
茶柱が立っても、時間が経てば沈んで倒れてしまいます。
最近では茶こし付きの急須がほとんどですから茎が入ることは稀ですし、茎がお湯を吸っていくのも茎の形や湯の温度によってもさまざま。
立たずに沈んでしまうことも多いです。
そうなると、確かに「茶柱が立つ」のを見られるのはとっても貴重=縁起が良いということに繋がったのも頷けます。
 
しかし一方ではこんな話もあります。
江戸時代、駿河の商人がお茶を売る際に考えたキャッチコピーではないか?と。
新茶時期の柔らかくておいしい一番茶は人気がありますが、その後に採れる二番茶は茎が混じっていてあまり売れ行きが良くない、
そこで売れ残りを防ぐため、茎が入っていることを逆手に取り「茶柱」と呼び、売り歩いたのだそうです。
 
真相はわかりませんが、それもまた立派な販売戦略ですね。
 
さて、とにかく茶柱を立てたいという方のために、、、邪道ですが、コツもあるようです。
先に長めの茎を選び、その茎の一方の端を少し潰して別にしておく、お茶を淹れてからその茎を入れれば茶柱が立ちやすいんだとか。
 
当店のくき茶は、抹茶用の柔らかい茶葉の茎を使用していますので、立たせにくいかもしれませんが、是非挑戦してみてください!