Recruit Saijoen Matcha Museum Online Shop

AIYA

Top Page > Tea column > No.132 あいやの庭

お茶コラム『朝茶はその日の難逃れ』 No.132

あいやの庭

あいやの庭

皆さん、こんにちは。 店舗販売課の糟谷です。

毎日暑いですね。
最近、駐車場から店舗へ続く庭の入口に、ミストを設置いたしました。
庭木や苔の水撒きを兼ねてですが、少しでも涼しさを感じていただければ、と思っております。

茶の湯では庭を「露地(ろじ)」と呼びます。
千利休は露地を「浮世の外の道」と表現し、茶の湯の世界と日常を隔てるものと考えていたそうです。

露地の入口で、身を屈め、手を清めて身分の上下を取り払う。
大小の「飛び石」は、足を止めて露地の風情を楽しむための演出、「しおり戸」を通ることで結界を越え、心を清めて茶室に至る・・・・・・通常の茶室へは、ここで「にじり口」をくぐって畳へ進むのですが、あいやの場合はお店ですから(笑)。
にじり口風?の玄関でお許しください。

店内から眺める内露地には灯籠を置いています。
灯籠は本来仏教の献灯ですが、照明と添景のため、千利休が初めて露地に取り入れたと言われています。

向かって右手にある五輪塔は庭師さんも絶賛した我が社4代目社長のお気に入りのもの、前の店舗の庭から移設しました。

茶の湯では新しいものより、代々大切に受け継がれてきた既存のものが好まれ、利用されてきました。
他にも前の店舗の庭から持ってきたものも多くあります。石作りのカエルや童など。
前の庭を覚えていらっしゃる方は、是非探してみてください。

暑い夏、忙しい日常を忘れてほっと一息、庭を眺めながらゆっくりお茶してみませんか?