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お茶コラム『朝茶はその日の難逃れ』 No.67

アンバランス

アンバランス

営業の岩崎です。
 
先日DVDで観た北野武監督14作目「アキレスと亀」から。
 
家族を顧みず、迷惑掛けっぱなしの売れない画家、真知寿(まちす)。
芸術一筋の彼を支え続ける妻、幸子。
メインテーマは夫婦愛ですが、それだけでは終わりません。
 
真知寿の芸術への取組み方には痛々しさや同情を覚えます。
彼は幸子無くては生きていけず、彼女に「依存」。
一方の奥さんも「こんなヒトだからこそ、私が必要。」
と自分のアイデンティティをそこに置いている。
いわば「依存の依存」。
ともかく見ていて2人とも痛ましい。
夫婦残酷物語。
 
芸術と商業、芸術と生活・・・やっぱりバランスって大切なんですね。
極端に凝りすぎても、分るヒトにしか分からない。
ある程度分かり易く、伝わるようにしなくては受け入れてもらえません。
 
八十八夜を前に店頭には、走りの新茶が並びました。
新茶は、お茶の特徴の「うまみ・コク」が少ない。
その代わり鮮やかな新緑色、味のキレのよさ、若々しく清清しい香りは豊富。
つまりバランスは悪い。
 
しかしバランスは少々悪くても、突出した良さがあればイインダヨ!という訳でコチラもお薦めでした。